起業失敗談

営業は話の組み立て方が大事!売りたかったサービスを売れなかったことがある

2022/03/16 起業失敗談

リレーションクリエイト株式会社 廣田晃充 社長

【事業内容】

葬儀サポート、相続サポート、保険サポート、介護サポート、集客営業支援

失敗①打ち合わせの約束でお客さんに迷惑をかけてしまった

──一番の失敗と言われたら何が浮かびますか?

ちょっとしたことなんだけど……

神奈川で大きな打合せがあった時に、車で行ったんですよ。信号待ちをしてたら後ろの車にぶつけられちゃったんです。打ち合わせがあったけど、その現場を対処しないといけなかったので、お客様に状況をすぐ連絡して。

お客様も理解してくれて、大変だったねと言ってくれたので良かったですけど、それ以降は車の後ろにドライブレコーダーをつけて運転に気を付けるようになりました。いつも少し早めに出るようにしたり、失敗を通してより安全に運転をするようになりました。

──ぶつけられたってことは、廣田社長は悪くなかったんですよね?

お客さんに迷惑をかけちゃうから。

お客さんの貴重な時間をもらってるから、自分が悪くなかったとしても「申し訳ございません」と謝るのは大事だね。結局、そのお客さんにも誠意が伝わったのか成約させてもらいました。

自分が悪い、悪くないに関わらず一番にお客さんことを考えて、迷惑をかけてしまったことを忘れずに対応するのが大事というのは教訓です。

失敗②営業時に売りたかったサービスを売れなかった

──サラリーマン時代もしくは社長になってから、あの時こうしておけばよかったなということはありますか?

話の組み立て方を間違えちゃったというのはあります。

たとえば、3つのサービスの話をしたかったんだけど、どうしても一番提供したいサービスが気になっちゃって、その話を先にしてしまったんです。

話の組み立て方では2つ目を先に話すことで連動性が出てくるので話が飲み込みやすい。でも、どうしてもそのサービスを売り込みたかったからそっちを中心に話してしまったがゆえに、お客さんに理解していただくまでに時間がかかってダメになっちゃったんだよね。

お客さんに分かりやすいようにサービスの説明をするためには、自分が一番話したかったことよりも、相手に伝わるようにしないとけなかったなと学びました。

──営業の話し方って難しいです。すぐに理解してくださる方もいるし人によって話し方を変えるというのが私はどうしても出来なくて。

理解してもらうプロセスって重要で、たとえいいサービスでも相手に伝わらないと意味がないので、話の組み立て方は大事だなと。

──たしかに。廣田社長は前職からずっと営業畑だったとお聞きしましたが、最初の頃から得意だったんですか?

最初の頃はできなかったですよ。でも、会社のなかで営業マンとして会社に貢献したいという思いは強い方だったので、できないことは一生懸命に勉強したり先輩に教えてもらったりしてやってました。自分が成長しているってことが数字的にもわかるから「俺はやってるな」と自分の中でも思えるようになって。

数字が上がってくると発言力も出てきたりとか、使える影響力も全然違ったりするからね。

言いたいことを通すには自分がやってる姿を見せないと、「何言ってんだ、お前」ってことになっちゃうので。

──ずっと営業やられてきたことが今の経営にも役立ってる部分はありますか?

厳しい環境でも歯を食いしばってやってきたので、途中であきらめることはないですね。それが今にもつながってるのかなと思います。

ここは自分で咀嚼して次に生かさないといけないんだなと言うのは思うようになってきたし、経営者として俺が一番社員に背中を見せないといけないし。

──もともと社長になりたかったんですか?

いえ、まったく。会社を起こすつもりもなかったです。あることから、自分で自分のサービスを提供しようと思うようになったんですけど……

前職では大きい組織の中でお葬式というサービスをしてきたんですけど、もっとこうしたら良いサービスが提供できるのにと思うところがあって……

組織の中では、コンセンサスを取りにいかないといけない人がたくさんいて、承認されるまでにかなりの時間がかかるし、だったら、自分なりのサービスを自分が提供しようと思うようになって起業しました。

──起業したときって会社の大きい看板がなくなっちゃうわけじゃないですか。最初ってどうやって始めていったんですか?

大変でしたよ。色んなお寺さんや介護施設を回ったりとか。話し方とかそこの人たちに何にニーズがあるのかどうかを創意工夫しながらやってましたね。

最初は1からのスタートだったけど、色んな所に行っても営業はしなかったです。

──え、営業しなかったのはなんでですか?

相手にそのつもりで会ってると思ってほしくないから。例えば、あるお寺さんに行って山門の掃除だけして帰るとか、イベントがあったら手伝うとか。

まず僕が一個人として存在価値を認めてもらいながらその関係性の中で、本業につながっていける機会があればいいと思っていたので、そこは昔から「営業する」っていうのはあまりなかったですね。

自分のサービスがその人にニーズがないとしても、その人が他の分野で困っていること、ニーズがあって自分のバックグランドで紹介できる人がいたら繋いだりとか。

営業という話ではなく、そのお客さんがどんな悩みを抱えているのか、そこに自分が力になれればやがて自分のビジネスに何かしらのかたちで戻ってくることもあります。なので、自分のサービスのニーズがないから、その人とは終わりというのはあまりないですね。

営業の話だけしてると関係性がつきちゃうんですよ。そういうスタンスでやってきてるから13年もやってこれてるのかなと。

──じゃあ、「営業」というよりかはその人との関係性をつくっていくことを大事にされているんですね!とはいっても、営業だから自分のもの売りたいが一番じゃないですか?

そうですね。営業やってると色んな人と出会う機会が多いんですけど、その中でこの人すごく真面目だなとか興味がわいたり、応援したいなという人に時間をかけるようにしています。

うちの会社は「リレーションクリエイト」といって、「人との関係を構築する」という意味で、人と人とのつながりを大事にしていく会社づくりをするためにこの名前にしたんです。

だから、そもそもそういう考えがつよいです。

──色んな人と会って、その人たちと関係性を構築していくって大変だし、難しいですよね?

そうだね。でも、合わない人とは合わないんだから。

気にしちゃう人って嫌いと思われてる人のことを気にしちゃうけど、嫌いと思われてる人にずっと注力したって時間の無駄なので。

だったら、好きと思ってくれている人にもっと好きになってもらえるようにするし、好きか嫌いか分からないといった人には自分の誠意なりを純粋にさらけ出していった方が関係性は深まると思ってます。

──そっか。全員に好かれるのは無理なのはわかってはいても、どこかで全員に好かれたいと私は思ってしまいます(笑)

会社名の通り、人とのつながりを大事にされているのが今回のインタビューでよくわかりました。ありがとうございました!

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