仕事辞めたい

勢いで起業、本当に自分のやりたいことがわからなかった

2021/11/17 仕事辞めたい起業失敗談

株式会社ゼロワン出版社 鈴木ケンジ社長

【設立】2019年9月

【事業内容】

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電子書籍出版サービス

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プロモーション事業

 

勢いだけで起業してしまった

──鈴木社長のお仕事について教えてください。

普段はこれから起業したいという方と、起業したけどうまくいっていないという方向けの講座をメインでやっています。

──始められたきっかけは鈴木社長が起業したときにこうしとけばよかったなというのがあったからですか?

そうですね。起業したのは12年くらい前に旅館専門のコンサルタントとして起業したんですけど、勢いで起業してしまったというか……

宿泊関係のコンサルタント会社で働いていたんですけど、当時社長と大ゲンカして辞めちゃったんです。

今まで働いていた会社も社長とケンカして辞めたりとかしていたので、だったら起業したほうが早いかなという感じで。本当にノリと勢いで起業してしまったんですよね。会社を辞めてから1週間くらいで起業しました。

──辞めてから一週間で!?なにが原因で社長とケンカしてたんですか?

その当時、そのコンサル会社で旅館を経営していたのですが、黒字のはずがなぜか赤字で。

おかしいなと思ったら社長が融資で受けたお金を自分の個人の借金の返済に充てていたんです。それはおかしいと詰め寄ったのはもちろん、そのお金がなくこのまま運営していてもうまくいかないと訴えて旅館自体をやめた方が良いと意見をしていたのですが受け入れてもらえず、さらにはスタッフに僕ともう1人の人がお金を使い込んだと嘘をついていたことがスタッフからの報告でわかり、すぐに辞めると伝えました。

──それまでは起業したいと思っていたわけではなかったんですね?

ぼんやり起業したいというのはありましたけど、はっきり起業したいとか副業でなにかやっていたわけではないので、最初起業したときに何から始めたらいいかわからないし本当に苦労しました。

──起業したときは何をしようと考えていたんですか?

旅館専門のコンサルタントですね。今までやってきていたのでそれを個人でやっていこうと。

会社にいた頃は、会社の名前で仕事を取っていたわけで、「僕」でお仕事を取っていたわけではないということに起業してから初めて気づいて……

最初の1年は苦労していました。やっと落ち着いていたなという頃に東日本大震災があって、旅館がクライアント様なので売り上げがゼロになっちゃったんですよね。それまでもものすごい儲かっていたわけではないので、食べるのにギリギリでした。

起業後、自分の本当にやりたいことについて模索

ただ、そのなかで時間だけはたくさんあったので自分本当にやりたいことはなんだろうなとずっともやもやしていたんです。

──それは自分の今やっていることが本当にやりたかったことかどうかわからなかったということですか?

すべてをやれば旅館のサービスの質、売り上げも上がるという自信があったので、僕はそれを伝えていたんですけどそこをわかってもらえないというか。理由はめんどくさいとか手間がかかるとかでやってもらえないとなると、なんで僕を雇っているんだろうという気持ちになって。

自分の本当にやりたいことは何かを考えているときに、たまたまコーチングの方とお話しする機会があり、そこで「旅館」というのはあくまでも表面上で、「頑張ってるんだけど頑張り方が間違ってる人たちを助けたい」というのが僕の根本にあるということに気づけたんですね。

僕の深層にあることに気づけて「旅館」にこだわる必要ないと気づいてからは起業家さんとか、ジャンルを気にせずに色々とお伝えさせていただくようになりました。

──どんなことを起業家さんたちに伝えているんでしょうか?

起業当初は本当にお金もなくて苦しかったんですが、今思えば当時は仕事してなかったなと思いますね。仕事している風を装ってた感じですね。

頑張っているつもりではいたんですけど、頑張り方がまさに間違えている状態だったんですよね。

だから、僕自身がその経験をしてきているのでそういう無駄な努力はしなくていいと思っています。間違った努力をしてしまっているせいでうまくいってないという人たちを見てきたときに、その人たちがうまくいく道を示せたらその人たちにプラスになるし、僕自身の根底にある思いも達成できると考えています。

──いま一番大事にしている考えはありますか?

仲間を大事にすることです。会社のスタッフ、お客様がいてくださる中で、自分一人では見れなかった景色を今は見ることができてるんですよね。それは仲間のおかげでしかないと思っています。

同じようなことをやっている人は「ライバル」みたいになってしまうんですけど、その人たちが売れていけばいくほど市場が広がると思ってるので切磋琢磨していければいいと思ってます。

──特に同業だったら負けたくないとか思ってしまいそうですが、当初からそういう考えだったんでしょうか?

いや、起業当初は本当に一匹狼を気取っていたというか、俺はお前たちとは違うんだというオーラをビンビンにだしてましたね(笑)

起業当初は気を張ってたんですよね。負けちゃいけないとかよく見せないといけないとか。でも、それが苦しかったんですよ。本当の自分ではなく装ってるだけなので。

自分の本当にやりたいことが見つかって自分の本音とか本心を話して共感してくれた人たちが周りに集まってきてくれてるとなった時に、ひとつ吹っ切れた感じですね。

──サラリーマン時代や起業の失敗から得た教訓はありますか?

「好きなことを仕事にするべき」です。世の中の人で好きなことをやれてない人が多いじゃないですか。

僕自身も起業したときは好きなことではあったけど、本当にやりたかったことではなかったのですごく苦労したんです。今も苦労はたしかにしてるんですけど、苦労してるという感覚はあまりないです。好きなことをやっていくために必要な苦労をしているだけなので全然苦じゃないです。

なので、本当に自分のやりたいこと好きなことをやっていけるようになったらもっとみんな幸せになれると思います。

今は、オンラインが当たり前になったので、日本全国はもちろん、世界も市場になったので、より好きなこと、やりたいことを仕事にしても成功できる確率が格段に上がっていると思うので、自分のためにも未来のお客様のためにも好きなことを仕事にして欲しいなって思います。

──起業したけどモヤモヤしていた経験があるから、今は起業された方に色々なメッセージを発信することができているんですね。

インタビューありがとうございました!

 

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